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恐るべき個性の万年筆 NOODLER’S INK AHAB

 一見ただの透明軸万年筆ですが、ただものではありませんでした。噂には聞いていたのですが、開封してまず叫んでしまいましたよ。

『クサっ!』

……いや、本体がアセチルセルロース系の樹脂素材でできているみたいで、ゾンビみたいな匂いがします。ゾンビの匂い嗅いだ事ないという方はぜひ買って嗅いでみてください。これがゾンビの匂いです。


 長女にリビングのテーブルに置かないで!と怒られたので、仕事場に持ってきました。

 ここまで読んで、完全に購入意欲を無くしてしまった方もいると思うのですが、とりあえず匂いは数ヶ月で無くなるみたいです。うちのAHABも2週間ほどですが、とりあえず少し匂いが薄まってきました。
 逆に、これだけ最悪の第一印象にも関わらず、僕はかなりお気に入りの万年筆になりましたし、世界中にファンのいる個性的な万年筆です。

 本当に言いたかった個性は、フレックスニブという独自のペンの構造にあります。

 写真でわかるように、ペン先が根元まで左右にバキッと割れています。僕が臭気に怒ってテーブルに叩きつけたからではなく、最初からこの形状です。この形状のおかげで漫画用のGペンなどのように広くペン先がぐわっと開いて、太い線が引けます。筆圧を下げれば細い線が引けます。海外のEFよりはちょっと太い、くらいの線です。写真のペン軸のにじみのようなものは、水洗いした時の水滴ですのでお気になさらずに。

 日本でも、パイロットのフォルカンやエラボーなど、線の強弱が強く出るペン先はあるのですが、NOODLER’S INKのフレックスニブは細い線がより細く書けるので、僕のように絵を描きたいと思っている人間にはより向いています。

 ちなみにヌードラーズ、という社名の由来ですが、NOODLER’S INK はアメリカの会社で、アメリカ南部でオオナマズを素手で捕まえるヌードリングという競技があって、その競技者の事をヌードラーズ、と呼ぶらしく、創業者がその名手だったのでこの社名になったそうです。ずっとラーメン大好き小池さんみたいな人物を想像していたので、イメージが一変しました。調べてみるもんですね。

 しばらく使った感想ですが、動画でも説明していますが、最初に使った時は万年筆に不向きな再生紙を使っていて、紙の繊維にインクが入り込んで線が太くなって、ちょっと期待外れだったな、と思っていました。後日、紙やインクの相性で万年筆の書き味が劇的に変わる事が分かって(いや、知識としては知っていたのですが、こんなに劇的に変わると思っていませんでした)改めてトモエリバーという、トラベラーズノートやほぼ日手帳のリフィルなどにも使われている紙を使ったところ、最初に書いた時よりずっと細く締まりのある線が引けて、一気にお気に入りの万年筆になりました。

 匂いについては、時間が経てば消えるという事で、今は仕事場の棚の上に隔離して、出番を待っています。早くペンケースに入れて常用したいです。

Noodlers 万年筆 しなやかなペン先 ピストン充填 透明 デモ

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